半導体材料とFUJIFILM 半導体を、
もっと高性能に。
特殊研磨剤
CMPスラリー。

半導体材料

AIが世の中に急速に浸透する中、半導体の進化も求められています。富士フイルムは、半導体の性能を向上させるために必要な特殊研磨剤(CMPスラリー)の技術でAIの発展に貢献しています。

暮らしのテクノロジー

AI社会には、
半導体の進化が
欠かせない。

近年、AIが生活やビジネスの様々な分野に広がっています。また同時に、人々の様々な要求に瞬時に反応するAIにとって、膨大なデータを高速で処理する半導体の性能向上は必要不可欠です。それはAI社会の発展にもつながります。実は、その半導体の進化において重要な役割を果たしているのが、富士フイルムの特殊研磨剤(CMPスラリー)の技術なのです。

これから先、AIは様々な社会課題を解決していくでしょう。富士フイルムが特殊研磨剤で半導体の性能向上に貢献することは、AIの進化を支え、社会課題の解決を支えることでもあります。

イメージ:特殊研磨剤(CMPスラリー)の技術

CMPスラリーとは?
半導体の性能に影響する
重要な材料です。

少し技術的なお話をします。CMPスラリーとは、「半導体の電子回路表面を平坦化する特殊研磨剤」です。なぜそれが必要なのでしょうか。

半導体の製造工程では、「①基盤となる半導体ウエハーに電子回路を定着させる②その電子回路表面を研磨して平坦化する③その上に新しい電子回路を積み重ねる」というプロセスを繰り返します。

しかし、電子回路を定着させる際に、電子回路の表面に少なからず微細な凹凸が生じてしまいます。その凹凸があると電子回路を何層にも安定的に重ねられない、という製造工程上の課題がありました。この課題を解決しないと電子回路の数が制約されて半導体の性能が向上しない。そこで、富士フイルムのCMPスラリーの特殊研磨技術が注目されたのです。

※CMPとは「Chemical Mechanical Polishing(化学機械研磨)」の略称で、化学反応と物理的研磨を組み合わせた技術です。

※半導体ウエハーとは「半導体チップの土台となる薄い円盤状の基盤」です。

イメージ:半導体の製造工程
富士フィルム独自技術

電子回路表面の凹凸を
特殊研磨して、極限まで平坦に。

回路を何層も積み重ねて、
半導体を高性能に。

富士フイルムの特殊研磨剤(CMPスラリー)は、半導体の製造工程で電子回路表面に生じる凹凸を0.4ナノメートル(4オングストローム)以内という極めて高い精度で研磨して平坦化することを可能にしました。

この特殊研磨技術は、半導体の性能向上に直結するとても重要な技術です。極限まで表面が平坦化された電子回路は、平坦であればあるほど安定化して、何層も積み重ねることができます。つまり、半導体の限られた小さなスペースに、より多くの電子回路を積み重ねて、より高性能でデータ処理能力の高い半導体をつくることができるのです。

※富士フイルムのCMPスラリーは世界有数の半導体メーカーに広く採用されており、銅配線のカテゴリーでは世界シェア1位の実績があります。(出典:株式会社富士経済「2025年半導体材料市場の現状と将来展望」2024年種類別販売動向)

図:半導体の特殊研磨工程と15層の高集積化

※「直径30㎝の半導体ウエハーにおいて、0.4ナノメートル(4オングストローム)以内に収まるように凹凸を調整」している。

富士フィルム独自技術

富士フイルムの特殊研磨剤は、
半導体の歴史において
大きな役割を担ってきた。

限られた小さなスペースで、
半導体を高集積化。

富士フイルムの特殊研磨剤(CMPスラリー)の歴史は、半導体の進化の歴史と重なります。図1・2をご覧ください。これは2005年頃と2025年頃の半導体ウエハーの電子回路の断面の比較です。

図1では、電子回路の平坦化と高集積化はまだ進化の過程にあり、電子回路は6層程度で積み重ねられた状態です。飛躍的に技術革新が進んだ図2では、電子回路の表面は精緻に研磨されて極めてハイレベルな平坦化が実現しました。この技術革新によって、半導体の電子回路も、今では15層まで積み重ねて高集積化されています。このように高集積化された現代の半導体では、トランジスタが約700億個も搭載されており、小さな半導体チップ1枚の中に、膨大なデータ処理に対応できる能力が備わっています。

※トランジスタとは、電気の流れを制御する重要な電子部品です。半導体には膨大な数のトランジスタが組み込まれており、高速でON/OFFを繰り返し、AIやコンピューターのすべての計算処理の基盤を担っています。

図:半導体ウエハーの電子回路の断面の比較

その特殊研磨精度は、
地球サイズの
半導体に喩えても、
約1.69㎝以内。

たとえば、地球の直径と同じサイズの半導体ウエハーがあるとします。半導体ウエハーの直径は30㎝、地球の直径は約12700㎞。富士フイルムの特殊研磨剤(CMPスラリー)は、「半導体の電子回路表面の研磨精度:0.4ナノメートル(4オングストローム)以内」という驚異的な精度での平坦化を可能にしました。これを、地球と同じくらい大きな半導体ウエハーでシミュレーションしても研磨精度(凹凸)は約1.69㎝しかないのです。

※半導体電子回路の表面研磨精度:0.4ナノメートル(4オングストローム)以内で算出

図:研磨精度約1.69㎝以内の半導体ウエハー

もっと知りたい
半導体テクノロジー

ナノレベルを越えて
さらに小さい単位、
オングストロームの世界へ。

図:さらに小さい単位オングストローム

もっと精緻に、原子・分子レベルのもっと小さな世界へ。半導体の特殊研磨技術の進化はナノレベルの精密さを越えようとしています。現代の様々なテクノロジーの分野でナノレベルと言えばとても微小なイメージがありますが、富士フイルムの特殊研磨剤(CMPスラリー)は0.4ナノメートル(4オングストローム)以内の研磨精度を実現。ナノを越えてオングストロームという、さらに超・微小の単位で表される精密さです。オングストロームは、原子や分子の大きさを表す時などによく使われる単位で1オングストロームは1億分の1cm。富士フイルムの特殊研磨剤(CMPスラリー)は、想像を超える小さな小さな世界の技術なのです。

技術を積み重ねて、
半導体を支え
AI社会に貢献したい。

今、世の中を見渡すと、医療・自動運転・製造・物流・農業・介護・創薬・気象予測・金融・セキュリティなど、AIは社会や暮らしやビジネスのあらゆる分野に広がり、インフラのような大きな存在になりつつあります。データセンターが各地で建設され、AIを安定的に動かすために半導体の性能の重要性も高まっています。AIが世界中の様々なジャンルの社会課題を解決し、人間のために世の中を良くしてくれる存在ならば、富士フイルムは、AIの基盤ともいえる半導体を独自技術で支えていきたいと考えています。

イメージ:医療・物流・介護・農業

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半導体テクノロジー

富士フイルムは、
半導体の製造工程になくてはならない
様々な高機能材料を
ワンストップで提供しています。

半導体製造には数多くの工程がありますが、富士フイルムにはそれに対応する精密な半導体材料技術があります。例えば、フォトレジスト(感光させて電子回路のパターンを形成する際に使用される材料)や感光性絶縁膜材料(感光させて電気を遮断する膜をつくる材料)、そして今回のCMPスラリー(半導体の電子回路表面を平坦化する特殊研磨材料)など。富士フイルムは、欧米からアジアまでグローバルの各拠点から世界中の半導体メーカーに、幅広い半導体材料をワンストップソリューションで提供しています。

説明図:半導体の製造工程

FAQ

Q.CMPスラリーとは何ですか?

A.CMPスラリーとは、半導体の電子回路表面を精密に研磨する工程で使われる特殊研磨剤です。半導体製造では、電子回路を形成する過程で表面に微細な凹凸が生じるため、その凹凸を整えて平坦化する工程で用いられます。

Q.CMPとは何の略ですか?

A.CMPとは「Chemical Mechanical Polishing(化学機械研磨)」の略称で、化学反応と物理的研磨を組み合わせた技術です。

Q.なぜ半導体の電子回路表面には凹凸が生じるのですか?

A.半導体の表面には、非常に微細な電子回路が張り巡らされます。その電子回路を形成し定着させる際に、表面には目に見えないほど微細な凹凸が生じます。こうした凹凸を整えるために、CMPスラリーのような特殊研磨剤が使われます。

Q.微細な凹凸を特殊研磨することで、何が変わるのですか?

A.電子回路の表面が平坦に整えられることで、回路を安定して積み重ねやすくなります。半導体の限られた小さなスペースの中に、より多くの電子回路を積み重ねられるようになり、半導体の高集積化につながります。

Q.半導体を高集積化することで、半導体はどう変わるのですか?

A.半導体を高集積化すると、小さな半導体チップの中により多くの電子回路を収められるようになり、高性能化につながります。

Q.なぜ今、高性能な半導体の需要が高まっているのですか?

A.AIの急速な普及にともない、世界各地でデータセンターの建設が進んでいます。データセンターでは膨大なデータを高速で処理するために、数多くの高性能な半導体が使われており、半導体のデータ処理能力の向上がAI社会の発展に欠かせないものとなっています。また、半導体の高性能化には、AIの普及により増大する電力需要を低減させる省電力化も期待されています。

Q.富士フイルムのCMPスラリーには、どのような歴史がありますか?

A.富士フイルムのCMPスラリーの歴史は、半導体の進化の歴史と重なります。2005年頃には電子回路の平坦化はまだ進化の過程にあり6層程度の集積化でしたが、研磨技術の革新により、2025年頃には極めて高いレベルの平坦化が実現し、15層までの高集積化が可能になっています。

Q.富士フイルムのCMPスラリーを用いた特殊研磨の精度はどれくらいですか?

A.電子回路表面の凹凸を0.4ナノメートル(4オングストローム)以内に収まるように調整します。ナノメートルよりもさらに小さなオングストロームという単位で語られる、非常に精密な世界を支える半導体材料技術です。

Q.オングストロームとはどのような単位ですか?

A.オングストロームは、ナノメートルよりさらに小さい単位で、原子や分子の大きさを表す際などに使われます。1オングストローム=1/10ナノメートル=1/100,000,000センチメートル(1億分の1㎝)の関係にあり、富士フイルムのCMPスラリーは0.4ナノメートル(4オングストローム)以内という、原子・分子レベルに近い精度の研磨を実現しています。

Q.富士フイルムのCMPスラリーはどれほど小さな世界に関わる技術ですか?

A.半導体ウエハーを地球と同じ大きさに拡大して考えても、研磨精度は約1.69cm以内に収まります。富士フイルムのCMPスラリーが関わる特殊研磨は、目に見えない微細な凹凸を制御する、原子や分子の大きさに近い世界の技術です。

※半導体ウエハーの直径は30㎝、地球の直径は約12700㎞、富士フイルムの特殊研磨剤(CMPスラリー)は
「半導体の電子回路表面の研磨精度:0.4ナノメートル(4オングストローム)以内」で算出

Q.AIはどのような分野で活用が広がっていますか?

A. 医療、自動運転、製造、物流、農業、介護、創薬、気象予測、金融、セキュリティなど、社会・暮らし・ビジネスのあらゆる分野に広がっており、インフラのような大きな存在になりつつあります。

Q.CMPスラリーは何でできていますか?

A.CMPスラリーは、ナノレベルの研磨粒子や研磨粒子を均一に分散させる化学薬品など複合的な成分で構成されています。それらの成分を緻密で繊細な製造プロセスで処理して、液状の高機能な研磨剤に仕上げて完成します。

Q.富士フイルムのCMPスラリーは、他社製品と何が違うのですか?

A.富士フイルムの特殊研磨剤CMPスラリーは、独自技術により「半導体の電子回路表面の研磨精度:0.4ナノメートル(4オングストローム)以内」という驚異的な精度での平坦化を可能にしました。また、「半導体ウエハーの表面を研磨しやすくするよう性質を変化させる添加剤」や「研磨後の銅の酸化を防止する防食剤の独自処方技術」、さらに「砥粒を高濃度でも安定的に分散させる技術」により、銅に対する高い研磨効率と平坦化性能を実現しています。これら富士フイルムの独自技術と特殊研磨精度から、世界有数の半導体メーカーにおいて最先端の半導体用途に広く採用されており、銅配線のカテゴリーでは世界シェア1位の実績があります。

※出典:株式会社富士経済「2025年 半導体材料市場の現状と将来展望」2024年 種類別販売動向

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