写真フィルムの技術が、
生ビールになった !?
FUJIFILMの創業以来の基盤技術に、写真フイルムの技術があります。
ここでは、その技術が、進化して、進化して、進化して、みなさんが今飲んでいる「生ビール」づくりに貢献した!という、トリビア的なお話をご紹介します。
フィルムに、穴をあけたら?
素材をかえたら?
FUJIFILMは、写真フィルム技術をベースに、もっと他に何かできないだろうか?と考えて、ある2つの発想に挑戦しました。
1 フィルムに小さな穴をあけるという発想。
2 フィルム以外の素材に置きかえてみようという発想。
この2つの研究が、ドッキングして、長い年月をかけて、多孔質フィルターが完成。
極小の穴が無数にあいている、その多孔質フィルターは、1ミクロン未満の微小なものまでキャッチするという、類まれな性能を持っていたのです。
生ビールの時代をつくった!
酵母をろ過するフィルター、完成。
1970年以来、FUJIFILMは、ビールメーカー各社と新しいうまさのビール開発のお手伝いをしていました。
ビール製造の最終過程では、缶や瓶の中で味が変わらないように「酵母をろ過する」というプロセスがあるのですが、ある日、先ほどご紹介した「多孔質フィルター」が、その酵母を見事にキャッチ!したのです。
このフィルターの登場をはじめとする技術革新により、酵母の除去が完全保証され、それまで必要だった熱処理が不要となり、ビールの常識が変わりました。
そう、現在の生ビールの誕生です!
当時、専門店でしか味わえなかった生ビールが、缶や瓶のおいしい生ビールとなって、ご家庭に広まっていったのです。乾杯!
※生ビールの製造には、このフィルターを使用しない製法もあります。
ビール会社の人たちと、
タッグを組んで、
やっとできた生ビールのうまさは、
格別でした。
長い年月をかけたビールの誕生に、FUJIFILM技術陣もビール会社の人たちと一緒に酔いしれました。 その新しいうまさのビールは、開発にたずさわった長い月日の疲れを吹き飛ばすおいしさでした。
それが、みなさんが今飲んでいる「生ビール」なのです。
進化をやめない技術。
フィルム→ビール→ .....
さて、その次は?
さて、多孔質フィルターのお話は、まだまだ続きます。
あらゆる微小なものをキャッチするという、その類まれな性能は、研究を重ねるたびに、精度を上げて、進化をとげ、2007年の今日、生ビールとは、また別の場所で、活躍しているのです。
血液検査も、
DNA抽出も、
このフィルター技術で!
まさか、血液中の成分やDNAまでキャッチしているとは、思わなかったのでは?
健康診断でおなじみの血液生化学検査でも、遺伝子鑑定、食品のトレーサビリティー、犯罪捜査など、DNA検査の現場でも、その多孔質フィルター技術は活躍しています。